【AWSマネージドサービス】2つのプランと、導入における疑問を解消!

AWSをはじめとしたクラウドの利用を推進する企業が増える中、マネージドサービスの利用を検討されている担当者の方も少なくないでしょう。クラウドサービスの利用時、これまでオンプレミスで自社管理していたサーバーやシステムの運用に、マネージドサービスを活用することにより負担を軽減できます。

この記事では、【AWSマネージドサービス】の利用を検討されている方に向け、AWSマネージドサービスの2つのプランについて、導入に向けての疑問を解消していきたいと思います。

【AWSマネージドサービス】とは?

【AWSマネージドサービス】は、その名の通りAWSが提供するマネージドサービスです。
マネージドサービスという言葉は、クラウド運用・管理サービスの総称であり、AWSマネージドサービスが、マネージドサービスを行うAWSのサービスを示す固有の名称です。

AWSマネージドサービスでは、リレーショナル型データベースの提供をはじめとして、バックアップやサーバ冗長化技術などのサービス提供、ネットワーク管理の設定、アプリケーション構築に必要なプラットフォームやオブジェクトストレージサービスの提供、そしてFaaS(Function as a Service)の提供などを行っています。

【AWSマネージドサービス】と、【AWSサポート】の違いは

【AWSマネージドサービス】と、【AWSサポート】の違いは

【AWSマネージドサービス】と【AWSサポート】は、何が違うのでしょうか? AWSマネージドサービスとAWSサポートを比べると、サービスそのものが根本的に違うことがわかります。

AWSマネージドサービスは、AWSが提供するクラウドサービスそのものを指します。
具体的には、Lamba(ラムダ)というFaaSと呼ばれているサービスや、リレーショナル型データベースの提供などの、AWSが運営・管理を行っているクラウド上のサービスとなります。

それに対して、AWSサポートは、AWSが提供する製品の利用者向けのサポートを指しています。
AWSサポートには、デベロッパーへ向けたサービスやビジネス向けプラン、エンタープライズ向けなど多様なプランがあり、各プランによってサポート対象が異なってきます。

【AWSマネージドサービス】とは、クラウド上のサービスを使用するにあたって生じる、システムやクラウド運営の管理、さらにバックアップやリスク管理等さまざまな支援を提供するサービスです。AWSサポートは、AWSマネージドサービスを利用されるユーザーのための、チャットや電話による疑問解消や、技術的な対応を行うサービスになっています。

【AWSマネージドサービス】2つのプランとは

【AWSマネージドサービス】2つのプランとは

ここからは、【AWSマネージドサービス】が提供する、2つのプランの内容を細かく見ていきます。

「AWSマネージドサービスアクセレート」

AWSマネージドサービスが提供する2つのプラン「AWS マネージドサービスアクセレート」と「AWS マネージドサービスアドバンスト」では、提供サービスの内容に違いがあります。

「AWSマネージドサービスアクセレート」は、既存のアカウントや新規アカウントを対象として、利用するユーザーが比較的自由に使えるようにと設計されているプランです。マネージドファイアウォールやエンドポイント保護などは顧客が管理するようになっており、ユーザー側で柔軟な利用が可能なパッケージと言えます。

「AWSマネージドサービスアドバンスト」

一方、もうひとつのプランである「AWS マネージドサービスアドバンスト」では、AWSマネージドランディングゾーン内の変更管理システムを利用し、予防的な制御を行ってくれます。利用ユーザーが提供しているアプリケーション等を予防的に保護するため、「AWSマネージドサービスアクセレート」よりは柔軟性や自由度は低くなるものの、よりリスクを管理し、計画的なプログラム管理を行っていくためのプランです。

2つのプランは、レポートなどの機能についても違いがあります。「AWSマネージドサービスアクセレート」は月次レポートやコスト最適化のガイダンスのみとなりますが、「AWSマネージドサービスアドバンスト」では、月次レポートの他に四半期ごとのレビューもあり、そしてコスト最適化についてはガイダンスに留まらず、最適化の実行まで行われます。

なお、ファイアウォールにはマネージドパロアルトネットワーク、エンドポイント保護においてはマネージドトレンドマイクロが使われています。

【AWSマネージドサービス】を導入するメリットは

【AWSマネージドサービス】を導入するメリットは

それでは、実際に【AWSマネージドサービス】を利用していくにあたり、導入した場合にどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。大きくわけて2つのメリットが挙げられます。

①クラウドの導入を迅速に進められる

【AWSマネージドサービス】の利用によって、迅速にクラウド利用を進めることが可能です。これまでオンプレミスでシステム管理されていた場合には、クラウドを導入するにはどのように進めるのか、何を決めていけば良いのかなど、わからないことが沢山ある場合がほとんどです。AWSマネージドサービスではクラウドの導入に向けて、ユーザーごとに最適なプラン・最適なシステム作りをサポートしています。迅速にクラウドを導入したい方にとって安心して利用できるサービスと言えます。

②既存のITサービスや管理との連動が可能

クラウドを利用しようとすると、今まで利用してきたシステムやITサービスとの連携についても考えていく必要があります。長年利用していたITサービスが弊害となって、クラウドの利用を諦めていたというケースもよく耳にしますが、【AWSマネージドサービス】は既存のITサービス管理と連携することができるので、そのような場合でもクラウド導入を進めていくことが可能です。さらに、企業ごとの最適な設計が可能であるため、コスト削減とスマートなシステム運用管理が実現できます。

【AWSマネージドサービス】で実現できること

【AWSマネージドサービス】で実現できること

次に、【AWSマネージドサービス】の導入により実現できることを紹介したいと思います。大きくわけて5つにまとめましたので、確認していきましょう。

①システムの運用コスト削減

【AWSマネージドサービス】を利用する最大のメリットは、システム運用に関するコストが削減できることにあります。システムの運用・管理にこれまで莫大な費用をかけてきた場合は、AWSマネージドサービスの利用によって、人件費も含めたシステム運用コストを削減することができます。

②セキュリティの強化

システム運用には「リスク管理」が欠かせません。セキュリティ対策は、リスク管理の中で最も重要で、最も大切なものです。【AWSマネージドサービス】を利用すると、サーバーは一般企業の持つサーバーではなく世界的にも有名なAWSの管理するサーバーとなるので、セキュリティが強固になることは大きなメリットと言えます。

③ITILに準拠した運用

【AWSマネージドサービス】は、ITILに準拠した運営を行っています。そのためAWSマネージドサービスの利用をすると必然的に、ITIL準拠の運営体制として進めていくことができます。クライアントやユーザーにサービスを提供する際、「ITILに準拠している」という点はプラスに働きます。

④パフォーマンスの向上を実現

AWSマネージドサービスを利用することで、会社のパフォーマンス向上が見込めます。これまでシステムの運用管理など、コア業務ではないところに注がれていた力を、コア業務に集中できるため、会社のパフォーマンスは上がっていくでしょう。コア業務に集中できるという点においても、AWSマネージドサービスを利用するメリットと言えるでしょう。

⑤24時間365日、システムを監視

【AWSマネージドサービス】はシステムを24時間365日監視しているので、AWSマネージドサービスを使用することにより安全で安心なシステム運用管理が行えます。こういった管理システムの存在も、AWSマネージドサービスを利用した際の利点と言えます。

【AWSマネージドサービス】は、いつからでも利用が可能?

【AWSマネージドサービス】の利用は、基本的にいつからでも可能です。システムを現在運用中の方も、AWSをすでに利用していてもいなくても、いつからでも利用できます。既存システムとの連携をはじめ、利用にあたっては個別に決定する内容もありますので、まずは気軽に相談してみることをお勧めします。

【AWSマネージドサービス】による【AWSリソース】へのやり取りはどうなる?

【AWSマネージドサービス】による【AWSリソース】へのやり取りはどうなる?

最後に、【AWSマネージドサービス】による【AWSリソース】へのやり取りはどのように行うのかについて、ご説明しましょう。

「AWSマネージドサービスアクセレートプラン」の場合

【AWSマネージドサービスアクセレートプラン】を利用される場合には【AWSリソース】へのやり取り方法として「AWS API」や「AWSコンソール」、「AWSコマンドラインインターフェース」「AMSコンソール」等を利用して、AWSリソースとのやり取りが行えます。

「AWSマネージドサービスアドバンストプラン」の場合

【AWS マネージドサービスアドバンストプラン】を利用されるなら、「AWS CloudFormation テンプレート」や、自動化されている変更リクエスト等を利用することで「AWS変更管理プラットフォーム」を介し、AWSリソースとやり取りを行います。

なお2つのプランのうち、もし【AWSマネージドサービスアドバンストプラン】を利用された場合には、カスタマイズを行うことにより、AWSリソースと直接のやり取りが可能です。
このように、利用するプランごとにAWSリソースへのやり取り方法が異なっていますので、プラン選定の際はあわせて確認することをお勧めします。

まとめ

今回は、【AWSマネージドサービス】の導入を検討されている方に向けて、AWSマネージドサービスのプランや、プランそれぞれの特徴、AWSサポートとの違いなどについて紹介しました。いかがでしたか? クラウド移行を検討される際は、AWSマネージドサービス利用の検討もされてみてはいかがでしょうか。

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