近年、テレワークなどをはじめとした働き方の多様化が進んでいることから、業務フローや作業の内容も頻繁に見直されるようになりました。UiPath社のAssistantでは、ユーザーごとにカスタマイズされたワークスペースを用いることでロボットを管理できます。そのため、業務形態や作業内容の変更にも柔軟に対応可能です。
ここではAssistantの概要やできること、導入の効果について紹介します。もし導入を検討しているのであれば、ぜひ参考にしてみてください。
UiPath Assistantとは
UiPath Assistantは、社内で稼働しているロボットを管理するツールです。デスクトップにインストールして使う仕様となっています。利用者は管理画面によって稼働中のロボットの確認や検索ができるようになります。一括で管理することもでき、企業内で複数人にまたがっての管理がしやすい構造となっています。
Assistantはロボットを管理しているOrchestratorに接続して、管理下にあるロボットの一覧が確認できるようになっています。あくまでも管理用のツールであるため、実際に作業を行うロボットは、StudioXなどロボットを開発するためのツールを用いて作成します。作成されたロボットはOrchestratorにより一元的に管理されるので、ほかの社員も使用可能です。複数のロボットを共有することで会社全体の生産性を向上させることができるでしょう。
Assistantでは基本的な操作のほとんどは管理画面上で完結させることができます。実行中のプロセスの一覧や個人のワークスペース、プロセス開始通知などが確認できるだけでなく、ロボット自体の開始や停止も可能です。
ほかにもロボットを作動させながら別の作業が可能なので、管理の手間が省ける分、ほかの仕事にリソースを充てることもできます。
UiPath Assistantでできること
UiPath社では、「A Robot for Every Person(すべての人にロボットを)」というビジョンを掲げています。これは社内の誰もがロボットを作れ、すでにあるロボットを利用できるような環境を整備できるような環境のことを指し、その環境を構築することで業務の自動化が最大のパフォーマンスを発揮できるという考えです。
単純ながら煩雑な作業をロボットに任せることができれば、人はよりクリエイティブな作業に時間を費やすことができるようになります。人々がより効果的に時間を使えるようになることは、将来的な企業の生産性や競争力向上に役立つでしょう。
UiPath Assistantは、ユーザーがロボットを一元管理するための機能を持つツールです。ロボットを直観的な操作画面上で探し出し、実行・停止・終了が簡単にできます。ユーザー自身で自由にカスタマイズできる個人用のワークスペースを備えており、フォルダを使った分類やスケジュールを設定して自動的に実行することも可能です。
また、Picture in Pictureと呼ばれる機能を利用することで、パソコン内の専用環境を使って動作できるため、ロボットを稼働させながら他の操作をすることも可能です。処理がロボットでは対応できない人間が判断をする領域に差し掛かった場合には、アラートなどで知らせてくれるため、知らない間にロボットの処理が止まっていたということもありません。
Assistantの導入は、今までの働き方に変化を与える
Assistantの導入によって社員がロボットを使いこなせるようになることで、会社での働き方もこれまでと変化することが想定されます。具体的にどのような効果があるのか確認してみましょう。
・単純な定型業務からの解放
日々の業務の中で発生する単純作業は、ロボットによって自動化が可能です。提携業務のほとんどを自動化することができれば、非定型業務などほかの仕事を行う時間が生まれ、業務の拡大が図れます。
・手間がかかる日常業務も自動化が可能
一見自動化できないような業務であっても、プロによって自動化プロセスを作成することで解決する場合があります。Assistantを活用することでそうした他者が作成したロボットもスムーズに運用できます。業務プロセスの実行状況が可視化されるので、コントロールも容易です。
・成長やビジネスの繁栄
社員全員が業務の自動化に取り組むことで、効率性だけでなく個々の成長にもつながります。ツールを活用して状況を確認することで、素早くビジネスへの影響を確認でき、会社としての繁栄にも繋がります。
最後に
UiPath Assistantはロボットとユーザーの架け橋となり、社員全員がRPAを活用できる環境を提供してくれます。個々の働き方に合わせて社内のロボットにアクセスできるようになれば、働く場所にとらわれない新しい働き方が実現できます。
また作業を自動化することで、作業時間の短縮に繋がるばかりでなく、社員のモチベーションも向上します。自動化導入の効果を最大限に引き出すためにも、ツールの仕組みや特徴を理解したうえで検討してみてはいかがでしょうか。