ERP製品は、世の中にたくさんあります。選択肢が多いというメリットがある一方で、機能比較やコストで製品選定すればかえって時間と費用がかかる事もあります。今回はSMB (中小企業) 向けのERP製品の特徴やERP導入における、メリット・デメリットを解説いたします。

ERPとは、「Enterprise Resources Planning」の略で、ヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源をうまく分配・活用していくための計画のことを指します。現在では、企業の経営資源を管理できるシステム自体のことをいう場合が多いです。以前は、大企業がERPを導入する傾向にありましたが、クラウドサービスの登場などにより、中小企業でも活用する事例が増えてきています。

SMB向けのERP製品の特徴は?

効率的な資源管理

ERPは企業の資源を一元的に管理するためのシステムであり、財務会計、人事、在庫、生産、販売、購買などの業務を統合します。これにより、データの共有と分析が容易になり、業務効率の向上、品質の向上、コストの削減などのメリットを提供します。

低価格での導入

大手企業向けのERPと比較して、SMB向けERPは低価格で導入できる製品が多いです。中小企業は高度な機能を必要としないことが多いため、低価格の製品が適しています。クラウド型のERPや複数のアプリケーションを統合したものが主流です。

■例: Microsoft Dynamics 365 Business Central
SMB向けERPの代表例として、Microsoft Dynamics 365 Business Centralが挙げられます。この製品はマイクロソフトによって提供され、多言語・多通貨対応で、直感的な操作性、高い柔軟性、拡張性を備えています。現在では、世界196カ国で22万社以上に導入されています。

他製品に比べ、1ライセンスで使える機能(会計・販売・調達・在庫など)多く、企業活動で必要な基幹業務をフルに使う事ができERPの恩恵を受け易いです。

SMB向けERPの導入で期待できるメリット

SMB向けERPの導入で期待できるメリット

業務の効率化

ERPの導入によって、必然的に他部署・他部門とのシステム連携が必要となります。
各部門のデータを一元管理することで、情報の共有や連携がスムーズになり、業務のスピードや品質が向上いたします。今まで起きていた手間や重複していた作業がなくなるのです。

意思決定の迅速化

ERPを活用し社内データを一元管理することにより、経営資源を含むさまざまな情報を可視化することが可能となります。また、リアルタイムに正確なデータを分析することで、経営者や管理者は現状や将来の予測を把握し、戦略的な判断を下すことができます。

内部統制の強化

また、データを一元管理する事によって、データの整合性やセキュリティを高めることができます。不正やミスの防止や発見、法令遵守などのリスク管理を行うことができます。

グローバル展開

グローバル対応には多言語や多通貨、各国の商習慣など海外市場への対応で競争力の強化が可能になります。

投資コスト・期間の短縮

昨今では自社の社内にサーバーを保有するオンプレミス型ではなく、インターネット環境を通じて提供されるクラウド型のERPもあります。クラウド型のERPを利用することで、従来のオンプレミス型では必要な初期投資や運用費用、保守やアップデートなどのITコストを削減することができます。

SMB向けERPの導入で生じるデメリット

SMB向けERPの導入で期待できるメリット

一方で、SMB向けERPの導入には以下のようなデメリットも考慮する必要があります。以下で、考慮すべきデメリットを3つ提示いたします。

メンテナンスにはERP製品の習熟が必要

ERPの導入では、ベンダー任せではなく導入企業でも製品の理解を深め、社内教育や業務の見直しが行えます。ERPはシステムが統合されている為、マスターが複雑でメンテナンスが容易で無くERPの習熟が必須となります。ただ導入するだけで終わりではなく、運用できる体制作りも必要となります。

導入費用の高額化

自社の要件によっては、導入費用や期間が高額になる可能性もあります。その要因としてERP導入の目的や考え方が明確でなく今までのシステム導入と同様な進め方をしてしまうとカスタマイズやアドオンが増えます。

また、ERPを運用する担当者がいない場合は、その教育コストなど人件費もかかってくるでしょう。

既存の業務やシステムとの整合性の確保

既存の業務やシステムとの整合性の確保、従業員の教育や抵抗なども挙げられます。
ERP導入では、経営に直結したシステムで現場に合わせたのではありません。現場にも導入の目的や考え方を理解してもらい、全社で進めて行く必要があります。社内の理解を得られないままだとうまく導入が進まない可能性があります。

まとめ

まずは自社で導入の目的を考え、実現したい目標を定めましょう。そうする事で、優先すべきポイントや機能が見え、ERP製品なのか個別のパッケージ製品なのか自社に適しているか見えてきます。

SMB向けのERPを選ぶ際には、自社の業務プロセスやニーズに合わせて、機能や価格、サポート体制などを比較検討することがとても重要となります。 また、ベンダーの提案にすべてお任せするのではなく、自社で製品を理解し選定することが望ましいです。

ベンダーの見極めも重要で、経験値が高く柔軟な対応ができるなどポイントを決め自社に合うベンダー選びをしてください。あくまで主体はベンダーでは無く、導入企業になります。

ERPシステム選び9つの確認ポイント西部-2107A-西部電気工業株式会社