【これだけは押さえたい】店舗型サービス業における システム導入時のポイント

 昨今、サービス業向けに手軽に導入できるシステムもどんどん増えてきておりますが、システム導入において、どのような準備や進め方が必要なのか、失敗しない為にも導入の際どのような点に気を付けるべきなのかどうか、不安をお持ちの企業様も多いのではないのでしょうか?

今回は、店舗型サービス業におけるシステム導入時のポイントについて解説して参ります。

システム導入前のポイント

目的の明確化

まずは、何のためにシステムを導入するのかどうか、目的の明確にすることが大切です。
その目的を持たないままシステム導入を行ってしまうと、ただシステムをいれること自体が目的化しています。目標を設定することで、本来の目的からブレずに、システム導入のプロジェクトを進めていく事ができます。

現状の課題を把握する

次に、準備段階として必要なのは、システム化の対象となる業務の課題整理です。どの業務に課題があり、それをどう解決したいのか、どのような状態に持っていきたいのか、事前に整理する必要性があります。その課題を明確化することによって、どのようなシステムを導入すべきなのかも絞ることができます。

必要な機能/システムの検討

具体的にシステムの導入にあたり、どのような機能が必要なのか、具体的に業務のどの部分がシステム化する必要性がある、などといったシステムへの要求を洗い出す必要性があります。また、どのようなシステムを導入すべきなのかも選定することも必要です。店舗の販売管理のシステムなのか、それとも在庫管理・購買管理システムなのか、それぞれ導入目的に応じたシステムが沢山ありますので、事前に決めておくことが重要となります。

導入するべきシステムの選定

機能/システムの検討が終わったら、必要となる機能をもとにシステムを選定します。

もし可能であれば、複数社(3~4社)に導入の見積もりを出してもらい、比較することをおすすめいたします。製品ごとにも得意領域がありますので、それぞれの比較によって、コスト面やメリット/デメリットがわかります。各社のシステムについて事前に比較・検討することが大切です。

ここからは必要なシステムの選定において、最低限押さえておきたいポイントについて解説いたします。

システムパッケージを選ぶ際の比較項目

システムパッケージを選ぶ際の比較項目

必要不可欠な機能は何か?

自社がシステム導入の際に最低限求めている機能はどのようなものなのか?を比較する必要性があります。
各社によって製品の特徴や強み・弱みがありますので、自分たちが求めているニーズとマッチしているか、確認しましょう。

システムの処理件数などのボリューム

1か月100件、1年2000件など、どれくらいのデータの処理が必要となるのか、それによってどんなシステムを導入すればよいのかも変わってきます。
製品ごとにも得意領域があるため、こちらも比較検討が必要です。

システムの利用人数

また利用人数も把握しておく必要性があります。
特に、パッケージ型のソフト購入の際利用人数によって月額の費用などもかわってきますので、どれくらいの人が普段利用するのか確認が必要です。

導入までの納期

製品によっても納期までの日数が変わってくるため、自社で今すぐの導入が必要なのか、時期的にまだ余裕があるのか、導入の納期も確認しておきましょう。

費用 

導入にあたり、初期費用と運用費用はどれくらいかかるのかも事前に把握する必要があります。特にランニングコストに関しては、見落としがちですので、導入後もどれくらいの費用が必要なのか、考えておく必要性があります。

アフターフォロー

アフターフォローはメールベースでのやり取りなのか、電話で対応可能なのか、夜間に問い合わせを受けてもらえる方がいいか?等、ベンダーによってもフォローの対応方法は違いますので、導入後どのようなフォローを求めているのかも確認するべき項目の一つです。

選ぶべきはパッケージ・スクラッチ
のどちら?

*スクラッチ: 自社の業務に合わせて最適なシステムをオーダーメイドで構築

システムの導入の際に迷う点として、自社で1から構築するスクラッチなのか、パッケージ製品どちらが良いか、迷う方もいらっしゃるかと思います。

必要な機能・スタッフ数・取扱うデータのボリュームや種類などによりますが、よほど特殊な機能を必要としなければ、パッケージを利用するのが良い可能性が高いです。

パッケージを選択する理由は?

パッケージシステムを導入する最大のメリットとしては、「企業のベストプラクティスをパッケージ化している」点です。今まで企業が課題に感じた点やこんな機能が欲しいというニーズが既にシステムに盛り込まれていますので、一から自分たちでシステムを作り上げるよりも圧倒的に効率的です。

スクラッチの場合、機能要件をベンダーと調整するITリテラシーが必要になりますし、システムの運用/保守が必須になります(ベンダーへの保守費用がかかる)。

総合的に見て、パッケージを選択した方がコストを押さえてシステムの導入をスピーディーに実現することができるといえるでしょう。

選ぶべきはクラウド・オンプレミスどちらか?

クラウドか、オンプレミスか

システムの運用形態として、自社の中で情報システムを保有・運用するオンプレミスか、インターネットなどのネットワークを経由して運用するクラウドか迷われる方も多いでしょう。自社のセキュリティ基準の観点から、取り扱うデータの種類によって、オンプレミスの方が望ましい場合もあるため、どのようなデータを取り扱う必要があるかを確認する必要性があります。

クラウドを検討する際の確認事項

データの取り扱い/管理方法

銀行や医療系など機密情報を扱う企業によっては、クラウドだとシステムの機密保持に限界があります。自社で取り扱うデータの種類はどのようなものか、それはクラウド上で処理しても問題ないのか、確認が必要です。

データ移行(パッケージを使わなくなった)時の方法

パッケージはすぐ始められることがメリットですが、他のパッケージに乗り換える時などのデータ移行のしやすさ/しにくさの検討が漏れる場合が多いので、事前に将来的に乗り換えが発生する可能性も知っておく必要があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
手軽に導入できるシステムはたくさんありますが、まずは何のためにシステムを導入するのか?を明確にすることが大切です。企業それぞれによって導入する目的や抱えている課題は多種多様ですので、自社にあったシステムを選ぶためにもまずは、自社の分析が必要不可欠となってきます。それに応じてシステムに必要な機能等を洗い出し、複数のパッケージで比較・検討する事によって、理想に近いシステムを見つけることが可能となります。