【答えられますか?】RPA/自動化レベル別の3つクラスとは

今の日本では働き方改革が叫ばれていますが、まだまだ充分な状況では有りません。そんな日本に今必要なのが「RPA(Robotic Process Automation/ロボティック・プロセス・オートメーション)」です。RPAとは従来の人間が行わなければならないという概念を変え、生産性の向上が実現できます。
総務省により自動化できる業務レベルごとに3つのクラスに分類されています。これまで対応範囲として認識されていた単純作業の自動化ですが、今後はAIとの連携によって、業務自動化の範囲はますます広がるでしょう。

今回はRPAにおける3つのクラスと、それぞれが可能にする自動化の業務範囲について解説します。

【RPAのクラス1】定型業務の自動化(RPA)

クラス1は最も基本的なものであり、単純な定型業務の自動化を指します。
定型業務とは、たとえばExcelファイルからデータをコピーし、社内システムの決まった入力箇所にペーストし、データ登録するような業務です。帳票の管理などでよく行われる業務ではないでしょうか。
クラス1ではこのような定型業務を、マウスの動きを記憶し模倣させることなどで実現できます。

RPAはよくExcelのマクロ機能と比較されます。
マクロはExcel内での自動化のみに対応しているのに対し、RPAはソフトをまたいだ自動化が可能です。
思考を必要とせず、決まった手順に沿って繰り返し行われる作業に対しては大きな効果を発揮します。

2016年頃に日本国内でRPAが注目された当時、多くのソフトはクラス1のみが可能な状態となっていました。そのためRPAを導入してもなかなか社内に浸透して行かず、課題を抱える企業もありました。なぜならRPAで自動化できる業務の数や種類が限られていたからです。

日々の業務の中でどれだけの時間を単純作業に充てているのか。月換算、年換算したときに、RPAで削減できる単純作業はどれぐらいあるか。
単純作業に充てられている業務時間だけをRPAのコストと比較してコストパフォーマンスを計算する方法はよくあります。
しかしそんな「RPA=単純業務の自動化だけのもの」という状況は年々改善されつつあります。

【RPAのクラス2】一部の非定型業務の自動化(EPA)

RPAのクラス2は一部の非定型業務の自動化(EPA)

クラス2は、別名EPAと呼ばれます。EPAとはEnhanced Process Automationの略で、より強化された業務自動化、という意味です。クラス1では定型業務にとどまっていた業務自動化の範囲を、非定型業務まで広げたものになります。

非定型業務の自動化を可能にするのはAI(人工知能)の存在です。RPAとAIを組み合わせることで、より広範囲な業務自動化が可能になりました。特に人工知能による自然言語解析や画像、音声解析との組み合わせが定番です。

たとえば、取引先からの発注メールをAIが解析し、商品名や商品管理番号を読み取ってシステムへ自動で登録します。こうすることで、受注処理や在庫管理を自動で行うプログラムを組むことが可能になります。また、会議の音声データをAIが解析することも可能です。議事録を自動で作成できるため、人件費の削減に繋がります。

このように、人間が行う単純作業の模倣の域を出なかったRPAは、AIとの連携によってさらに自動化の可能性を広げられるようになりました。業務自動化のクラス2であるEPAが、現在の業務自動化における主流となりつつあります。AIの活用手段次第では多種多様な活用方法が考えられるでしょう。クラス1とは異なり、業種や企業、組織ごとに自動化の特色を色濃く出せる特徴があります。

【RPAのクラス3】AIの自律化(CA)

RPAのクラス3はAIの自律化(CA)

クラス3は、別名CAと呼ばれています。CAとはCognitive Automationの略であり、直訳すると認識の自動化、という意味になります。現在におけるRPAの最終形態とされており、AIが自律して業務を行います。

クラス2までと異なるのは、AIの意思決定や高度な分析が可能になった点です。自ら考える能力が備わっており、高度な業務処理を行います。多くのデータの中から必要な情報を整理し、分析した結果に基づいて業務や経営が最適化されるよう意思決定をします。

たとえば、店舗在庫の調整があります。現状、季節変動やトレンドによって各商品在庫を調節している店舗が多く、その発注量は、発注担当者の経験に依存しているお店も少なくありません。一方、クラス3なら、在庫減少のペースと季節、天気などの要因を自動分析します。最適な在庫補充量を計算し、必要な分だけ発注するまでを自動で行います。

クラス3はまだ普及は広まっていませんが、大手企業や研究機関などの大規模システムを扱うところで活用されると考えられています。

【答えられますか?】RPA/自動化レベル別の3つクラスとは(まとめ)

今回は、RPA/自動化レベル別の3つクラスについて解説して参りましたが、いかがでしたでしょうか?

国内にRPAが流入してきた当時、クラス1だけでも充分に業務を分散化可能になると注目を集めました。

現在ではAIやクラウドなどとの連携により年々進化しており、業務自動化の範囲を一層広げています。働き方改革の実現に必要不可欠な存在となりつつあります。

【無料プレゼント】RPAを検討中の方はぜひ入手してください

【無料】UiPathについての資料請求・見積請求・お問い合わせ

製品比較の際にUiPathの詳細資料も一緒にいかがでしょうか