RPAの特徴とメリット

RPAとチャットボットはどちらも業務効率化や自動化を実現するツールです。それぞれ自動化の対象とする業務は異なるものの、業務効率化を推進する担当者の注目を集めていることに変わりありません。そんな2つのツールですが、それぞれ連携することでさらなる効果が望めます。例えば、人手不足に苦しむ社内外の問い合わせ対応業務の改善が可能です。
ここではそれぞれのツールを比較した際の特徴や連携によって期待できる効果について紹介します。

RPAの特徴とメリット

RPAとは日々の定型業務を代行してくれるロボットのことで、働き方改革が叫ばれる昨今、業務効率化の手段として、広く注目を集めるツールです。ここで言う定型業務とは、例えばエクセルで管理されているデータの一部分だけを社内システムに登録していく作業などが挙げられます。
RPAは人間の行動をプログラミングすることで業務を自動化していきます。その点で頻繁に比較されるのがExcelのマクロ機能です。マクロはExcelファイル内で様々なデータ処理を自動化する機能です。しかし、Excel以外のアプリには自動化の範囲が及びません。
一方でRPAはアプリやシステムを跨いだ横断的な自動化が可能で、うまく活用すればこれまでの業務のあり方を大幅に変えることになるでしょう。単純作業はRPAに任せ、人間は人間にしかできない業務に集中することになるものと考えられます。

また、RPAはプログラムさえ誤っていなければ、確実にデータを処理してくれます。単純作業であるからこそ発生することのあるミスを減らすことができるため、エラー対応などのリソースも削減できるでしょう。

チャットボットの特徴

RPAとチャットボットの連携

チャットボットは、チャット上での自動会話システムのことで、近年AI(人工知能)を搭載した型が注目を集めていますj。AI搭載型のチャットボットであれば、単純作業しかできないRPAと違い、入力された文章の意図や内容を自らの知識と経験で予測し、適切な回答を返すことができるようになります。最近では銀行や旅行会社のHPに表示され、資産運用やツアーの照会など緒手続きの不明点を解消しているのをよく見かけるでしょう。
また、自治体のHPでも使われています。自治体には、日々様々な問い合わせが寄せられていますが、対応できる人員は限られています。しかも、夜間や週末などは対応できないため、日中働いている市民にとっては、問い合わせ自体が難しいこともあります。そこで一部自治体は、チャットボットを導入して、24時間365日市民の疑問解消を試みているのです。

AIは過去の質問とそれに対する回答、そしてその正否を学習していきます。学習によって自動的に回答精度が高まるため、人間が手を加えることなく顧客対応の質が上がっていきます。

社員・職員による顧客対応では小さいことでトラブルになったり、対応者の質によって顧客のニーズに応えられなかったりすることがありますが、チャットボットの回答は一貫していて回答や対応の質にばらつきが出る心配もありません。人手不足が叫ばれる現在の社会で、重要な顧客対応業務の担い手となっています。

RPAとチャットボットの連携で大幅な効率化が可能

RPAとチャットボットの連携

一見すると関わりのなさそうなRPAとチャットボットですが、2つを連携させることでそれぞれの得意分野を生かしてより広範囲の業務を自動化することが可能です。例えば、チャットボットによる特定のテキストをトリガーとしてRPAを動かすといった方法です。ここではチャットボットが窓口業務、その裏方をRPAがそれぞれ担う例を見てみましょう。

チャットボットを導入することで顧客からの質問や問い合わせに自動で回答出来ます。また利用者にとっても時間に関係なく問い合わせや要望について回答してくれるため、ユーザビリティの高い機能と言えます。その際にチャットボットにRPAを紐づけることで、問い合わせの内容に対して自動的に処理を行い、人の手で処理をする業務の削減が可能です。

これまでコールセンターや問い合わせの対応に多くの人員を割いていた会社も少なくないでしょう。加えて対応する人によって質に差が生まれやすいことから、顧客からのクレームに繋がっていたケースも珍しくありません。しかしRPAとチャットボットであれば、このような問題も解決可能です。指定のフローを着実にこなすRPAと顧客とやり取りができるチャットボットを組み合わせることで、相乗効果が見込めるのです。

顧客にも問い合わせ対応の社員にも大きなメリットがあるシステムであるため、実際に導入を推し進めている企業も少しずつ増えてきています。

最後に

RPAとチャットボットの組み合わせによって、自動化の範囲は大幅に膨らみ、生産性を継続的に上昇させることもできるでしょう。UiPath社の製品のように、RPAツールの中にはチャットボットを含めた様々なツールとの連携を想定して作られたものもあります。これから導入するという場合にはそういったツールを選択し、両者を組み合わせてより業務改善の効果を向上させましょう。

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