リモートワークで応じる課題は、どのように解決する?【業務の属人化/コミュニケーション編】

コロナで多くの企業がテレワークにシフトしましたが、緊急避難的に行っていた部分もあり、なかなか順応するのに時間かかった方も多いのではないのでしょうか?また、リモートワークを進めていくなかで、新たな問題に直面している方もいらっしゃるかと思います。今回は、リモートワークでよくある課題の解決策をご紹介いたします。

業務の属人化のリスク

属人化リスクとは、例えばリモートワーク下において「労働時間管理が困難になる」というリスクです。属人化は「業務内容を特定の人しか把握しておらず、他の人が分からない」状態を指します。特定の人しか業務内容が把握できていないと、特定の人への負荷集中が起き、その結果、長時間労働を誘発する恐れがあります。

一方、会社は働き手が長時間労働にならないように労働時間を管理する義務があります。長時間労働になりそうな働き手がいる場合は、無駄な業務を削減したり、業務の一部を他者へ振り分けるなど作業分担を見直す必要があるのです。

この対応を行うには、業務プロセスが明確でなければなりません。業務プロセスが属人化していては、その検討が正しくできず、結果として「労働時間管理が困難になる」というリスクが生じます。リモートワークでは、目が届く範囲に働き手がいないため、このリスクが生じやすい状況にあります。

属人化リスクを防ぐ為に必要な2つの打ち手策

そこで、以下2つの対策を打つことで、属人化リスクを解消することをお勧めします。

現場の可視化

まずは、業務プロセスを可視化して、他の人でも業務の流れが分かる状態にします。
次に、業務プロセス中の各作業と、対応するマニュアルを整理し、他の人でも対象業務が実施できる状態とします。このとき、類似するマニュアルの統廃合や、マニュアル間の用語表記の統一、不足マニュアルの作成も併せて行います。

業務のナレッジ共有化

上記の活動を通して、標準化された業務プロセスやマニュアルを一元管理し、社内共有できる仕組みを作ります。必要な人が、必要な時に、正しい情報にアクセスできる環境を整備していくことが大切です。

次に、社内のコミュニケーションの課題についてお話します。

社員同士の「コミュニケーション不足」はどう克服する?

社員同士の「コミュニケーション不足」はどう克服する?

リモートワークでは、社員一人ひとりが離れた場所で勤務するため、「コミュニケーション不足」が起こりやすいと言われています。

コミュニケーションが不足すると社員同士の繋がりが弱くなり、職場内の人間関係が希薄になってしまうほか、情報の伝達不足や遅れなどにより、顧客へのサービスの低下などへ影響してしまうリスクがあります。

コミュニケーション不足は見逃せない課題と言えるでしょう。

「コミュニケーション不足」の状況を解決するためには

まずは、自社が置かれている現状がどの状態かを把握し、「コミュニケーション不足」を誘発する原因を解明後、対処をしていきましょう。

一般的にリモートワークを導入するには、以下の基本ステップを実施します。

これらのステップが実施済みでない場合は、順番に実施することをお勧めします。

全て実施済みなのに「コミュニケーション不足」が生じている場合は、その原因を分析した後で、以下の追加ステップの実施検討をお勧めします。

原因分析のポイントは、現場で起きているネガティブな現象を収集し「根本的な原因」を探ることです。

上記のようなお悩みを抱えておりましたら、その問題を放置しておかず、しっかり課題解決に取り組むことをお勧めします。
リモートワークでは、他のメンバーとの顔を合わせることが少ない分、このような小さな問題が引き金となり、業務のトラブルや離職といったことに繋がりません。直接オフィスで顔を合わせて仕事することが以前よりも少なくなった分、よりオンラインツールなどを利用してコミュニケーションを密に取っていく必要があります。
また、業務プロセスを可視化して、他の人でも業務の流れが分かる状態にしますと、社員の中での業務の偏りが少なくなりますし、新任の方への引継ぎの際もスムーズになります。ナレッジを貯めることは社内の資産となりますので、是非積極的に取り組むことをおすすめします。

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