会議用大型モニターを導入するメリットとは?選び方から導入のポイントまで徹底解説!

会議の効率化やプレゼンの説得力を高める手段として、「大型モニター」の導入が注目されています。これまで小型ディスプレイやプロジェクターで対応していた企業でも、大型モニターに切り替えることにより視認性の向上や会議の準備にかかる手間が削減され、より実用的で快適な環境を整えられるようになります。

しかし、さまざまな製品を見ても違いがわかりにくく、自社にとってどの製品が適しているのか判断が難しいと感じることも多いでしょう。そこで本記事では、会議用の大型モニターを導入する際の選び方や設置のポイント、導入メリットなどを詳しく解説します。あわせて、大型モニターの導入によって会議の質を改善した企業の事例も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

デジタルサイネージの3つの導入メリット

会議用大型モニター導入のメリットとは?

大型モニターを導入することで、企業にとってどのようなメリットが期待できるのでしょうか。

1.視認性が向上し会議の質がアップ

大人数が参加する会議・セミナーでは、資料やプレゼン内容の見えやすさが極めて重要です。広い会場に小さなモニターを設置していると、後方の席まで資料が見えづらく説明やプレゼンの内容が十分理解できないことも。小型のモニターを複数台接続するマルチスクリーンという手段もありますが、継ぎ目部分が目立ってしまうため視認性が良好とはいえません。

大型モニターには継ぎ目部分がなく、解像度も高いため視認性に優れています。遠くから見ても文字や図表がくっきり表示されるため、会議中の認識のズレや無駄な説明を減らせるメリットがあります。

2.会議の準備がラク

プロジェクターや大型スクリーンを使用する場合、会議が始まる前に位置を調整するなど準備に手間がかかってしまいますが、大型モニターであればそのような手間がなくスムーズです。

また、事前に資料を印刷し配布するなどの手間もなくなります。

3.明るい部屋でもそのまま使える

プロジェクターとは異なり、大型モニターは会議室の照明を暗くする必要がありません。日中の自然光が入る明るい会議室でもくっきりと映像を表示できるため、手元で資料を確認したりメモをとったりする際にも不便に感じることはないでしょう。

導入時に押さえておきたい大型モニターの機能・スペックの選び方

一口に大型モニターといってもサイズや解像度、機能はさまざまで、会議室の広さや用途に合わせて選ぶ必要があります。基本として押さえておきたい大型モニターの選び方をご紹介しましょう。

モニターのサイズは会議室の広さが基準

会議用の大型モニターは単に大きければいいというわけではありません。家庭用のテレビと同様に、あまりにも大きすぎるモニターを選ぶと見えづらく感じてしまいます。

たとえば、10人程度が入る小規模の会議室であれば60インチ、20人以下の中規模な会議室には100インチ、それより大きな会議室には160インチ以上のサイズが目安となります。モニターを設置した際に、部屋の奥からでもしっかり見渡せるサイズを選びましょう。

ちなみに、部屋の広さにかかわらずモニターとの閲覧距離が3m以上になる場合には、100インチ以上のモデルがおすすめです。投影する資料の文字サイズや映像コンテンツの使用頻度なども考慮して選びましょう。

会議室の広さ モニターの目安
小規模(10人以下) 60インチ
中規模(20人以下) 100インチ
大規模(21人以上) 160インチ~

投影するコンテンツに適した解像度

大型モニターの解像度は、表示できる情報量と視認性に直結します。

たとえば、テキストやグラフ、簡単な図表などが中心の資料を投影することが多い会議室では「HD」でも十分ですが、写真やCAD図面など緻密な表現が要求される場面では「フルHD」または「4K」の大型モニターが理想的です。

  • HD(1280×720):コストを抑えたい企業、テキスト資料中心の会議室向け
  • フルHD(1920×1080):写真、動画、CAD図面などを多く扱う会議室向け
  • 4K(3840×2160):写真、動画、CAD図面などを多く扱う会議室向け

使用環境に応じた明るさ・視野角

窓が多く自然光が差し込む会議室や、照明が明るいオープンスペースでは、モニターの輝度(明るさ)や反射防止加工が非常に重要です。一般的には400〜500cd/㎡以上の輝度があると明るい環境下でも見やすいとされています。

また、座席の配置によっては斜め方向から画面を見ることになるため、広視野角(IPSパネル)のモニターを選ぶと、どの席からも均等に見やすい環境を実現できます。

接続性の確認

HDMIやDisplayPortに加え、USB接続やワイヤレス接続に対応しているかどうかも事前に確認しておきたいポイントです。

ノートPCはもちろんですが、スマホやタブレットとの接続も考慮するとワイヤレス接続に対応した製品が理想的といえるでしょう。業務効率に直結する部分のため、可能であれば導入前にテスト接続を行っておくと安心です。

設置方式

モニターの設置方法は、使用環境や安全性、美観に大きく関わる要素です。主に以下の3パターンがあり、それぞれにメリットと注意点があります。

設置方式 主なメリット 主な注意点 向いている会議室
壁掛け設置 ・床スペースを取らずスッキリ

・転倒リスクがない

・高級感が出る

・壁の強度確認が必要

・工事が必要な場合がある

・設置後の位置変更が困難

中規模・大規模の会議室、仮設・兼用利用が多い部屋
スタンド設置 ・工事不要で導入が簡単

・高さや角度の調整が可能

・移動もできる

・転倒リスクがあるため固定が必要

・床スペースを占有

・ケーブルが目立ちやすい

中規模・大規模の会議室、仮設・兼用利用が多い部屋

たとえば、小規模の会議室は設置スペースの確保が難しいケースが多いため、壁掛け設置のほうが限られたスペースを有効活用できるでしょう。一方、スタンド設置の場合は移動がしやすいというメリットがあるため、たとえば会議用以外にもショールームや展示会などに使用したい場合におすすめです。

なお、大型モニターを快適に利用するためには設置時の高さ調整も気をつけておきたいポイントです。モニターの高さが目線より下がりすぎると長時間の会議で疲れやすくなるため、座った状態でモニターの上部が視線と同じ高さになるよう調整するのが理想です。

大型モニターとプロジェクターの比較

大型モニターと比較されることの多いのが、スクリーンに映像を投影するプロジェクターです。どういった違いがあるのか、使用環境や設置方法、コスト面なども含めて比較してみました。

比較項目 大型モニター プロジェクター
使用環境 ◎明るい室内でも使用可能 △照明を暗くする必要がある
設置方法 ◯壁掛けやスタンドで設置 △スクリーンに投影
接続方法 ◎HDMI・USB・無線など豊富 ◯最新モデルはHDMI・USB・無線などにも対応
コスト △本体価格が高額 ◎大型モニターに比べると安価
メンテナンス性 ◎ほぼ不要 △ランプ交換が必要

プロジェクターの強みは、なんといってもコスト面での優位性です。大型モニターに比べるとプロジェクターの本体価格は安価であるため、導入コストを節約したい企業にとっては有力な選択肢となるでしょう。

一方で、プロジェクターを使用する際には照明を暗くする必要があったり、スクリーンを用意しなければならないなどのデメリットがあるのも事実。また、消耗品であるランプは定期的に交換しなければならず、メンテナンスの手間も生じます。

大型モニターは導入コストが高額であるものの、使用環境やメンテナンス性を考慮すると総合的なメリットは大きいといえるでしょう。

大型モニターの導入事例

大型モニターを導入した企業の事例をいくつかご紹介します。

大会議室・エントランスへの導入

https://www.futureinn.co.jp/solution/1000010/1000344/1001229.html#anchor1

通信インフラを中心とした事業を展開する企業では、本社の会議室およびエントランスに大型モニターを導入しています。これまで会議室ではプロジェクターを使用していましたが、室内を暗くしないと映像が見えにくかったり、空調の風でスクリーンが揺れて映像が歪むといった課題がありました。

大型モニターを導入したことで明るさが格段に向上し、会議中に照明を落とす必要がなくなったほか、広視野角対応のモニターを採用したことで、会議室のどの席からでも資料がはっきりと見えるようになり、会議の快適性と集中力が大幅に改善されたとのこと。大画面による迫力ある表示が、プレゼンテーションの説得力向上にも一役買っています。

イベントホールへの導入

https://www.futureinn.co.jp/solution/1000010/1000344/1001229.html#anchor1

愛知県の複合文化施設では、ホール内に大型モニターを導入し地域イベントに活用しています。

大画面の迫力ある映像は、講演会やセミナー、式典などでの資料投影に最適で、参加者からも「見やすい」「内容が伝わりやすい」と好評です。大型モニターは単なる会議室の設備としてだけでなく、地域とのコミュニケーションやイベント運営の質向上にも貢献している様子がうかがえます。

大型モニター導入の流れ

大型モニターの導入にあたっては、製品選びだけでなく設置計画や導入後のサポートまで含めてトータルで考える必要があります。ここでは、導入の基本ステップについて解説します。

【ステップ1】ステップ1:会議室の現状をチェック

はじめに、導入予定の会議室の環境をしっかりと把握することが大切です。

  1. 会議室の広さ(何インチが適切か)
  2. 座席レイアウト(全席からのモニターの見え方)
  3. 電源やLANの位置
  4. 日当たりや照明の明るさ など

これらを把握せずにモニターを選ぶと、「サイズが大きすぎて圧迫感がある」「配線が露出して美観を損なう」といったトラブルにつながることもあるため注意が必要です。

可能であれば設置業者へ現地調査を依頼し、会議室の環境をチェックしてもらうのが理想的といえます。

【ステップ2】ステップ2:要件に応じた機種選定

会議室の現状をチェックできたら、どのような会議・場面でモニターを使用するかを明確にして必要なスペックや機能を絞り込みます。

たとえば、社内会議でテキストや簡単な図表が中心の資料を投影する際にはHDまたはフルHDのモニターでも十分ですが、プレゼンや社外向けイベントへの活用も検討している場合には、フルHDまたは4Kで視野角の広いモデルが理想的といえます。

また、接続方式や設置方式についてもここでしっかり確認しておきましょう。

【ステップ3】設置・配線工事

壁掛け設置の場合は壁の強度チェックや金具の取り付けなど、専門業者による施工が必要になります。賃貸オフィスなどで工事が難しい場合にはスタンド設置がおすすめですが、配線が露出したままの状態になっていると転倒する危険性も高まるため注意が必要です。

モールやケーブルカバーを活用するなどして、視覚的にも安全面でもスマートな仕上がりを目指しましょう。

【ステップ4】アフターサポートの確認

導入後の安心感を左右するのが保守・サポート体制です。特に以下の点は必ずチェックしておきましょう。

  • 保証期間
  • 故障時の対応(代替機の有無、即日対応など)
  • 初期不良時の交換対応ルール
  • 導入後の操作説明やオンサイトサポートの有無

本体価格の安さだけで選んでしまうとサポート体制が脆弱なこともあるため、価格だけで判断するのではなく、総合的なサービス面で信頼できるメーカーや販売店を選ぶことが大切です。

会議の質を高める大型モニターの導入はフューチャーインまでご相談を

大型モニターの導入は単なる機材のアップグレードにとどまらず、会議の質を底上げするための大きな一手にもなり得ます。明るい室内でも視認性が良好な大型モニターは、会議中の認識のズレや無駄な説明を減らせるためタイムロスなく議論をスムーズに進行できるでしょう。

組織の意思決定のスピードを上げるためにも、ぜひ本記事のチェックポイントを参考にしながら最適な一台を比較・検討してみましょう。

株式会社フューチャーインでは、高精細な表示を実現するハイエンドモデルから、予算や用途に合わせて選べるスタンダードモデルまで、会議用に特化した多様な大型モニターをラインナップしています。企業はもちろんのこと、公共施設や学校などへの導入実績も豊富なため、製品選びや設置方法にお困りの際にはぜひお気軽にご相談ください。

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