Robots(ロボット)作成からOrchestratorでの管理までの流れ

UiPath社のOrchestratorを導入したら、さっそくRobots(ロボット)の作成と管理を行ってみましょう。IT開発経験がないと難しいと思われるかもしれませんが、UiPathの開発ツールと管理ツールを使えば、未経験でも可能です。本記事では、Robots作成とOrchestratorで管理を行う流れについて具体的に説明していきます。

UiPath社のStudioXなどでロボットを作成する

Robots作成を行うには、UiPath社のStudioXなど、ロボットを開発するためツールを使用します。ここでは、電車の運賃を検索する自動化ロボットの作成手順を例にして開発の流れを追ってみましょう。

まずはUiPath社のStudioXで、新しいプロセス(作業内容)を作成します。
StudioXであれば、Excelを使用する場合にもExcelを使用したいくつかの処理がテンプレート化されています。こうしたテンプレートを利用することで効率良く作成することができます。

例えば以下のような条件があるとき、これらの作業を自動実行するプロセスが作成できます。

・社員の電車通勤での経路を記載したExcelファイルがある
・最も効率的な経路の運賃をネット上の路線図情報で調査する

具体的には下記のような流れでそれぞれの作業を自動化します。

  • 指定したブラウザで路線図情報のサイトを開く
  • 元データが記載されたExcelファイルを開く
  • Excelに記載されている出発駅と到着駅を路線図情報ページに転記し検索する
  • 検索結果の候補のうち、到着時間が早い順で一番上に出ている候補の運賃を抽出し、Excelにある社員の運賃に転記する
  • 上記3~4の作業を社員数分繰り返し実行する
  • Excelファイルを保存する

このように、ブラウザやExcelのファイル、セルなどのデータを取得するアプリケーションや、出力するアプリケーション、繰り返し処理、ファイルの保存などの一連の作業を指定して自動化することが可能です。

また、作成した作業はStudioXで動作を確認することもできます。

RPAツールを実行する際には、PCのスペックなどによって処理に多少時間がかかることもあります。もしうまく動作しない、ということがあれば、原因がそこにあるかもしれません。作業を実行する際にはツール上で待機時間を設定できるため、設定を確認してみましょう。

OrchestratorとRobots(実行ツール)の紐づけを行う

Robots作成が終わったら、Orchestratorから管理できるよう紐づけを行います。紐づけは下記の流れで実施します。

  1. 管理コンソールから、ロボットを動作させる端末を新規登録する
  2. 新規登録した端末の「マシンキー」を確認する
  3. Orchestratorで、新規登録した端末に、標準ロボットを追加する
  4. ロボットをインストールした端末に管理者でログインする
  5. PCにインストールされているRobotの画面でマシンキーなどを登録してOrchestratorを接続する

Orchestratorに接続する端末は「マシン」と呼ばれており、PC1台につき1マシン作成します。
「ロボット」は接続環境の定義のことで、マシンに対して接続するPCのアカウント単位でロボットを作成します。

PCからRobotへ接続情報を入力してOrchestratorと接続し、正しく接続できるとでステータスが利用可となるので、これで紐づけは完了です。

ロボットの稼働状況を管理・把握する

Orchestratorのダッシュボードでは、ドラッグ&ドロップ方式で簡単に、ロボットの一括管理・統制・セキュリティの確保が可能です。

・ロボット管理:稼働しているロボットの把握、ステータス・ライセンス管理など
・ワークフロー管理:ワークフローのバージョン管理、ジョブの実行履歴の管理など
・ユーザー管理:パスワードや権限の管理、監査証跡の取得など

ロボットのステータスやジョブの稼働状況は見やすくグラフ化されており、ロボットの実行も数回のクリックで行うことができるなど、だれにでも扱いやすい構成になっています。
また、ロボットを任意のグループにまとめることも可能で、複数のロボットをまとめて管理・実行することができます。

万が一エラーが発生した場合にもエラーを検知してお知らせしてくれるため、必要な処理ができていない、といった不測の事態を防いでくれるのも頼もしい点です。

最後に

StudioとOrchestratorを連携して使用することで、自動化の開発から実行、さらにその管理までを一括で行うことができます。開発自体も知識がない人でも直感的な操作で簡単に管理を行うことができ、導入が比較的容易になります。
このような作業の簡素性やだれにでも扱いやすいインタフェースを持つUiPath社の製品は、これから初めてRPAを導入する企業に適したRPAツールといえるでしょう。

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