RPA導入事例 :百貨店グループのバックオフィス業務効率化

RPAとはパソコン上で行われる事務作業を自動化するシステムで、企業の業務効率化においては欠かせないものとなってきています。クリック操作やキーボード入力など、定常的に行われるルーティンワークを自動化することで、人の手による単純作業が不要となり、大幅なコスト削減を見込めます。
どのようなステップを踏んでRPAを導入して行けば良いのか、実際の導入事例を紹介します。

現場単位のエクセル作業による非効率性

今回導入事例として紹介するのは、全国に20以上の店舗を展開する百貨店グループ(以下A社)です。
百貨店には表の顔である売り場だけでなく、影でそれを支えるバックオフィス業務が存在します。売り場においては今も紙による記録物も多く、それをデータ化する作業は大きな負担となっていました。
現場ごとにエクセルの得意な社員がマクロによって効率化していることもありましたが、個々が自由に作ったマクロは汎用性に乏しく、その現場でしか使えません。また、マクロを作成した社員に拠る部分が大きい点も問題でした。
当然の事ながら本部とのデータのやりとりもスムーズではなく、これから企業全体のシステム化をしていくためには、さらに踏み込んだITの活用によるデジタルトランスフォーメーションを推進していく必要があったのです。

そこでA社が注目したのがRPAでした。RPAの導入にあたって、A社はグループのシステム子会社(以下B社)に検討を委託しました。

異なる部署における並行検証により、UiPathのRPAを採用

異なる部署における並行検証により、UiPathのRPAを採用

A社の導入事例においては、RPAの検討を始めた翌月には実証実験開始という早いスピードで進みました。複数のツールを検討する中で、主に中心として検証したのがUiPathです。
その理由の一つには、UiPathの汎用性の高さが挙げられます。現場に合わせてカスタマイズがしやすいツールであれば、エクセルのマクロを使用していた時のように現場単位でバラバラのシステムが使用されるという問題が生じにくいと考えたのです。
今後グループ内の別会社であるB社が現場のシステムを管理していく上で、それは重要なポイントでした。

実証実験は今後のグループ各社間での連携を見据えて、業務の全く異なる3つの部署で同時に行われました。
商品管理における月次レポートの作成、経理部における支払い手数料の算出、人事部における出退勤管理などです。
3ヶ月に渡る検証の結果、RPAの有用性が認められ、UiPathの正式採用が決定しました。
ここでも評価されたのはUiPathの汎用性の高さ、そしてロボット開発の際の使いやすさです。

試験運用の段階で大幅な業務時間の削減に成功

試験運用の段階で大幅な業務時間の削減に成功

その後A社ではRPAの本格導入に向けて、検証を行った3部門での更なる運用を進めました。この時点で全社運用のための下地をしっかりと積み重ねておくのが目的です。また、今後の運用をB社主体で進めていくかどうかの検討も必要でした。

結果として、半年の間に3部門の7つの業務でRPAを運用したことによる業務時間の削減は年間2,000時間相当に上りました。その結果を受けて、B社の3名を含む計7名の専任チームが編成され、本格導入が始まったのです。

チームの主な業務内容はRPAで開発したロボットの保守業務と利用の拡大、そして新規のロボットの開発です。それに加えて、現場のスタッフがスマートフォンから伝票を管理したり、各種の申請を行うためのシステムの開発といったRPA以外のデジタル化も行っています。
10名に満たない少人数のチームでで大きな効果を得られるのもUiPathの最大の魅力の一つです。

A社の導入事例では、RPAの導入に大きく関わっているのが別会社であるB社という点もポイントになってきます。
専門的な知見を持ったシステム会社が加わることで、A社のRPA導入は非常にスムーズかつ大きな効果を出すことができました。
しかし、今後の運用の際にB社がリモート環境でエラーに対応することは難しいため、どのようなパソコン環境であっても同じ動作が可能で、極力エラーの発生しないロボットの開発が必要となります。

最後に

A社の導入事例では既に大きな結果を出していますが、まだ一部の部門や業務でしかありません。現在は本部業務での利用が中心ですが、今後地方の店舗におけるRPAの展開も予定しています。
それにはそれぞれの担当者が今までのシステムとRPAとの違いをしっかりと把握し、推進チームと同じ目線で導入に取り組んで行くことが必要となってきます。
推進チームでは導入のためのガイドラインを作り、各現場担当者のRPAへの理解を促せるよう図っています。

バックオフィス業務から解放されることで、その時間を顧客ファーストの為に有効活用出来る様になります。昨今叫ばれている働き方改革に対しても、RPAの活用は有効です。
デジタル化を柱に顧客へのサービスの向上を図るAは、今後もRPAに大きな期待を寄せています。

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