RPAは人事の仕事にも活用可能

人口減少社会に入った日本では、生産年齢人口が年々減り続けており、多くの事業者が人材不足に直面しています。そこで注目されているのがRPAです。これはプログラミングによって単純作業を行うロボットのことで、人間の力で処理されてきた仕事のうち、定型的な作業やマニュアル化しやすい業務をプログラムに自動的に処理させることが可能です。
短時間で大量のデータが処理できるので、業務の生産性が向上するだけでなく、ヒューマンエラーによるミスの防止にもなります。単純業務を自動化することにより、貴重な人材を付加価値の高い業務に回せるようになるでしょう。
もちろん企業の課題は人材不足だけではありません。現在、あらゆる企業において働き方改革への対応が急務となっています。こういった企業を取り巻く環境がロボットへの関心につながっているのです。

当記事では、RPAを人事部で活用する際のポイントなどについて、具体的な活用事例を紹介しながら説明します。

RPAは人事の仕事にも活用可能

人事部におけるRPAの活用事例

人事部の業務は明確なルールの下で遂行することが多く、RPAを活用できる場面は多くあります。基本的にはマニュアル化しやすい業務が自動化に向いていることから、以下に例示するような定型的業務が対象となるでしょう。

定型的業務の例

・業務システムからデータを取得し、そのデータを別のシステムに自動入力
・取得したデータの修正、それに紐づいた他のシステムのデータ修正
・グループウェアで共有される複数ファイルを自動でダウンロード・印刷
・毎日決まった時間(深夜など)に特定の業務アプリやソフトウェアを起動し、修正プログラムの適用などを実施

もちろん人事考課など人間が行わなければならない業務は残ります。しかし、社員の異動要望を集める作業や個別に通達を送信する処理などは、ルールが明確なためマニュアル化が可能です。

労務(休暇、超過勤務、給与計算など)や福利厚生なども、正確かつ大量に処理することが求められる分野です。RPAの得意業務である、決められた処理内容・手順を実行する単純な業務は全て自動化してしまいましょう。

人事部におけるRPAの活用事例

人事部でRPAを導入する際のポイントは

導入前に具体的にどのような部分にRPAを活用すれば良いのか、企業の人事部におけるRPAの活用事例を紹介します。

社員の様々な管理のオペレーション

大量の社員を採用する場面では、応募受付から応募者のデータ登録までを自動化します。人事部の社員は単純作業から解放され、人事考課といった人間でなければできない部分に集中できる環境が整うでしょう。

Web求人サイトを使って求人募集をしている企業の場合、Webからエントリーした応募者のデータを毎日決まった時間にダウンロードすることも可能です。取得したデータを採用管理システムの様式に合わせて取り込み、自動登録する段階までロボットが担当しているといった事例があります。

労務管理の定型作業

労務管理は定型の事務作業がほとんどで、しかもミスや遅れが許されないものばかりです。作業のスケジュールが明確に決まっている業務は自動化採用が向いています。

典型的なもののひとつが、残業時間の注意喚起です。働き方改革関連法の施行により、すべての企業で残業時間の上限規制が適用されるようになりました。年間の上限だけでなく、月間での上限時間や、連続6か月で越えてはいけない上限などがあるため、ルールを逸脱しないよう日々チェックすることが求められます。

ロボットが勤怠システムから社員の残業時間データを収集し、限度を超過した社員と所属長に注意喚起メールを添付ファイルとともに自動送信する、といった活用をしている事例もあります。

人事部でRPAを導入する際のポイントは?

様々なメリットが期待されるRPAですが、実際に人事部で導入するときは、どのような点が成功のポイントになるのでしょうか。
最も大事なのは、自動化する作業の洗い出しと、達成したい目標の明確化です。どの作業を自動化することで、どのくらい生産性の向上を達成したいかというKPIを明確にすることが重要なポイントになります。

その上で、次の2点を考慮してみましょう。

・他のAIとの連携の可能性
・誤作動等の対応(他業務への影響)

他のAIとの連携の可能性とは、たとえば応募者から問い合わせがあった場合、典型的な問い合わせについては、チャットボットで答えを返すという対応です。それにより、メールによる問い合わせに個別対応する手間を減らせる可能性があります。

誤作動等の対応とは、ひとつのシステムがダウンした際に、連動する複数のシステムも同時に不具合を起こす可能性を視野に入れてRPAの設定をしておく必要があるということです。ソフトウェアの問題などによる誤作動のリスクは常に付きまといますので、不具合が起きた際に他システムに波及しないような手立てを講じておく必要があります。

KPI、連携、エラー対応などを総合して対応していくことで、実際の導入時にスムーズに業務が遂行できるでしょう。

最後に

以上のとおり、定型作業の多い人事部にとって、RPAは強い味方になるシステムといえます。業務に応じて有効なロボットを導入することで、人的ミスは減少し、生産性が向上するでしょう。

【無料プレゼント】RPAを検討中の方はぜひ入手してください

【無料】UiPathについての資料請求・見積請求・お問い合わせ

製品比較の際にUiPathの詳細資料も一緒にいかがでしょうか