アフターコロナ 経営戦略

こんにちは。可視化コンサルタントの鈴木 裕です。
先日、米国Forrester社のレポートに新型コロナウィルスがどのように世界を変えるのかというレポートが発表されました。非常に興味深い内容でしたので、少しご紹介させていただきたいと思います。

本当に対応すべきことは「終わりのない事態への対応」

Forrester社のレポートに「The New, Unstable Normal: How COVID-19 Will Change Business And Technology Forever」というものが発表されています。iGrafxや私たちが考える「ニューワールド」と同じ視点に立っていてとても共感できるものでした。

企業が対応しなければならない、新型コロナウィルス(COVID-19)と共存する「ニューワールド」とは、一時的な危機対応ではなく継続的な混乱状態への対応であると私たちは考えています。これまで多くの企業は災害(自然災害、テロ行為など)が発生した場合に「スイッチを入れ替える」という考えでビジネス継続性計画(BCP)を作成し、速やかに通常復帰することを求めてきました。しかし、COVID-19への対応には「終わり」がありません。私たちはCOVID-19対応に端を発する世界的な景気後退、人種不安、これまでの働き方を変革するITテクノロジーの活用という連続的な事象に柔軟な対応をし続ける必要があります。

前述したForrester社のレポートには、特に世界的な病気について次のように述べられています。「パンデミック、伝染病、および病気の発生は、より一般的になるでしょう。インフルエンザ H1N1とCOVID-19の間にあったように、将来的に、世界的な大流行の間に10年の期間が空くことはありません。グローバリゼーションは私たちをより敏感にし続けており、気候変動はリスクをさらに増大させます。あるCISOとリスク責任者は、彼の会社はすでに死亡率が10%である将来のパンデミックシナリオを計画していると語っています。」

必要なのは一時的な危機対応か、ビジネスの回復か

Forrester、Gartner、451 Research、Intellyxなど、米国の多くのアナリストは、ビジネスの継続性と回復力は、今後の企業の基本的な取り組みである必要があると述べています。すなわち、これらは緊急通知、サイバーセキュリティ、データセンターのフェールオーバー、在宅勤務用のWeb会議ソリューションに焦点を当てた従来のBCPではないと強調しているのです。この種のビジネスの継続性と回復力、iGrafxではBusiness Continuity & Resilience(BC&R)と呼んでいますが、BC&R向上のためにはビジネスの重要なプロセスを特定し、正当なビジネスインパクト分析を作成するために、戦略的かつ機能横断的な観点から日常業務を検討することが必要とされています。つまり、これらの業務プロセスのいずれかが中断した場合(サプライチェーンや従業員の割り当て、リスクやコンプライアンスなど)、事業にどのような影響があるのか、どのようにしたらその影響を軽減できるのか、どのようにして緊急対応プロセスと通常プロセスを新しい事業プロセスに統合し、事業を継続できるのでしょうか。

ビジネス回復力を高めるために

Forrester社は前述の「The New、Unstable Normal」レポートにおいてこのように述べています:「ビジネスの回復力は競争上の優位性になります。ビジネスの回復力とは、危機に関係なく、そのビジョンとブランドの約束を実現する組織の能力です。不測の事態が発生した場合でも運用を維持するには運以上のことが必要です。回復力のある企業はリスクを特定して軽減します。ビジネス継続性(BC)計画への投資。柔軟な危機およびインシデント対応能力を構築します。信頼性のためにビジネスおよびテクノロジーシステムを設計します。回復力のあるビジネスは、1)顧客とのより強い感情的なつながりを生み出す、2)人材の採用と維持を改善する、3)危機時に収益と評判を保護する、4)競合他社よりも迅速に混乱から回復することを目指しています。」

これは、「デジタルトランスフォーメーション」という抽象的な目標によく似ているように思えます。実際のところ、昨今のニュースで取り上げられているような現在の状況に対応している企業は、ITを活用して迅速に業務プロセスを変更し、従来の事業を維持しています。実際のところ、「過去6年間で見られたよりも、過去6か月でより多くのデジタル変革が見られた」というレポートもあるようです。

まとめ

「ニューノーマル」は、COVID-19以前の状況に戻ることではありません。iGrafxや私たちの提供する業務プロセス管理ソリューションは、企業が今日存続し、明日繁栄することをご支援させていただきます。よろしければ弊社のセミナーへご参加ください。お客様からご相談いただけることを心よりお待ちしています。