毎日の反復作業の自動化に成功したら、自動化範囲を一気に広げていきましょう。
それには、人間の判断をワークフローに組み込めるRPA協働ツールAction Centerとプロセスの可視化を行うProcess Miningの併用がおすすめです。
この2つのツールを組み合わせれば、人の判断なしでは処理できない作業や有資格者の承認が必要な作業でも、ロボットによって自動化できるようになります。この記事では、それぞれの機能の特長と、両ツール併用のメリットを詳しく解説していきます。

Action Centerの主な機能

まずAction Centerの機能について説明します。

RPAと人をつなぐツール

Action Centerは、自動化のワークフローの中に人の確認を組み込むことができるツールです。RPAと人をつなぐツールと言い換えてもよいかもしれません。たとえば、ロボットが「処理できない」と判断したタスクは、タスク管理表に自動的に登録されます。このとき、必要に応じて人が判断を下すことでイレギュラーが発生する業務もロボットに任せることができます。

複数のプロセスをまとめて処理できる

複数のプロセスをまとめて処理できるため、人がタスク処理している間は、別のワークフローを遂行します。処理不可となったタスクがあっても、決して稼働停止になることがないので時間の有効活用につながります。

ワークフローを監視して問題解決できる

ワークフローを監視して、ロボットの稼働状況やタスクの処理にかかった時間を管理画面に表示します。ワークフローの全プロセスに、サマリーが生成されるため、もしトラブルが頻発したような場合でも、速やかに問題箇所の洗い出しが可能になります。

スマホやタブレットを使ってユーザーを選択できる

「UiPath Orchestrator Mobile App」と呼ばれるアプリをインストールすれば、スマホやタブレットを使ってタスクの処理ができます。自分では対応困難で、他の作業者の力を借りたいような場合に使うことができます。

プロセスを可視化するProcess Mining

ここでProcess Miningの機能についても確認しておきましょう。

プロセスの可視化を実現できる

アプリとシステムに記録が残されるデジタルな稼働記録のフォローを得意とするツールです。タスク完了に至るまでに必要なワークフローのプロセスを簡単に可視化できます。

プロセスのボトルネックや非効率性、リスクを発見できる

契約や注文、決済など、複雑なプロセスを分析し、機会損失に繋がるボトルネックを速やかに発見します。売上に悪影響をもたらす非効率的なプロセスを浮かび上がらせることで、リスクの予見が可能になるでしょう。

Action Centerと併用するとRPAがさらに効率化する

Action Centerと併用すると、ロボットと人の監視体制が強化され、RPAの改善サイクルが飛躍的に向上します。ロボットと人で形成される監視体制は、関係する社員の当事者意識も呼び覚まし、最終的には今以上にRPAの効率化が進みます。

Action CenterとProcess Miningの併用効果

冒頭でAction CenterとProcess Miningを併用すると効率的だと説明しましたが、併用によって具体的にどのようなことが実現するのでしょうか。

プロセスをチェックし続け、効率化を推進

1時間以内にすべてのアンケートの入力が確実に実行されるようにしたいと仮定します。プロセスが完了するまでに1時間以上かかったアンケートがチェックされ、対象者に警告するというような作業も2つのツールの併用でスムーズに実施できるでしょう。

業務のプロセスを担う

タスクの割り当て機能を活用することで、複数の人がかかわる業務もスムーズに進めることができます。例外的なトラブルが発生した場合は、人間に判断を委ねますが、このとき問題が最短で解決できる部署や担当者に割り振ることが可能です。

プロセスの大局から細部まで細やかな管理が可能

プロセス内の諸部門が互いに相反する目標を持っていることがあります。しかしより重要なのは、それらを調整して上位レベルの目標を達成することです。上位レベルの目標となるビジネスロジックを策定するには、プロセスの全体像を掴むことが必要です。つまり同時に大局から細部まで見渡せる管理能力が問われます。それを可能にするのが今回紹介してきた2つのツールの併用という方法です。

最後に

ここまで説明してきたように、人とロボットの協同を支えるツールAction Centerは、Process Miningとの併用で、RPAをより効率的に活用することができます。業務における問題やボトルネックの早期解決にもつなげられるため、仕事の自動化範囲を広げたい方は、ぜひ使用を検討してみてはいかがでしょうか。

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