Amazonが運営・提供している「AWSのマネージドサービス」とは、高い利便性を誇るクラウドサービスです。ですが、明確な特徴そして、どのようなメリットがあるかあまり理解できないといった方も少なくないでしょう。AWSのマネージドサービスとはどのようなサービスなのかを基礎知識・運用プラン・導入メリットを大きく三つに分けて解説していきます。
AWSのマネージドサービスとは?
Amazonが提供・運営する「AWSのマネージドサービス」とは、一つのクラウドサービスです。
このサービスは、サーバーなどネットワーク機器の、全体のハードウェアによる管理負担をベンダー側に委託することができるのがマネージドサービスです。
このサービスを利用することにより、管理をAmazon側にすべて任せるといった形になります。AWSのマネージドサービスにおける特徴として、利用のしやすさ、さらに安全性も兼ね備えているといった点があげられますです。
障害監視・運用の自動化により10%〜15%までコストの削減ができ、ユーザーは比較的安価でサービスの利用が可能となっています。
また、多彩なセキュリティ対策の実施がされているため、金融機関と同等レベルのセキュリティを実現しています。マネージドサービスの利用が初めてといった方でも、安心でしょう。そして、マネージドサービスを取り入れている企業の多くは、AWSを採用している企業がほとんどです。
そして、サービス自体の質を下げないよう、サーバーの管理に関してはAWSのマネージドサービスパートナーにも管理を依頼しています。AWSのマネージドサービスパートナーとは、管理業務の共働することをAmazonが正式に承認したビジネスパートナーのことをです。
AWSとは?
AWS(Amazon Web Services)とは、提供元がAmazonであるすべてのクラウドサービスを指します。仮想のデータベース・サーバー・ワークフローの管理など、現在利用可能なサービスは200超となっています。
その1つマネージドサービスは、AWSが提供・運営するクラウドサービスです。
ビジネスでの活用においてほとんどのツールのはAWSから購入が可能なため、ツール別でわざわざ探すといった手間をはぶくことができます。AWSは従量制の課金体制を敷いており、すべてのコストを削減できることがメリットとしてあげられます。
使用した分の料金を支払うといった形となっており、無駄に発生する費用を最小限に抑えられます。
ソフトウェアをインストールしたりインフラ環境を構築する必要は一切なく。ホームページ内で容易に見積額の算出が可能なため、どの位の費用がかかるかを事前に予測することができます。
メンテナンス、さらにアップデートもAmazon側一括負担してくれるため、大幅にランニングコストを減らすことができます。また、100以上ものサービスの無料体験ができる環境になっており、コストの負担なく操作性、または機能性を体験できるといった点も魅力の一つです。
そして、データの暗号化やプラットフォームの改善等により、金融機関と同等のセキュリティレベルを保っています。情報漏洩の可能性を過度に心配する必要はありません。
マネージドサービスとは?
マネージドサービスとは、自社サーバーの維持を外部の企業に委託できるサービスです。
ロードバランサー・ファイアウォール・回線等の、すべてのハードウェア管理を任せられるほか、データセンターの管理にも対応する企業が増加しています。
マネージドサービスを利用することによるメリットのひとつとして、管理のコストを削減できるという点があります。
自社の対応を必要とする作業の大幅な削減が可能です。サーバーの管理対象は様々であり、異常が生じていないかを常に監視していなければなりません。
システムの管理者は、本職と並行してネットワークやサーバーを監視しないといけず、多大な負担が掛かります。
また、管理業務を外部企業に委託すれば、システムの管理者は他の作業等に時間・労力を割くことができます。たとえ故障や障害が生じたとしても自社で対応する必要はありません。
そして、管理対象の拡大やオプションを使用しない限り、委託を依頼した際の企業へ支払う費用は一定です。追加の費用は特定のことをしない限りは発生しないため、コストの管理もとても楽になります。
AWSのマネージドサービスは2種類から選択
【AWSのマネージドサービス2種のプラン】
● AMS Accelerate運用プラン
● AMS アドバンスド運用プラン
AMS Accelerate運用プラン
AMS Accelerate運用プランは、マネージドサービスの基本プランです。基本プランのサービスでも内容は十分充実しています。
内容を以下にまとめました。
表:AMS Accelerate運用プランのサービス内容
サービスの種類 | 内容 |
サービスデスク | ・ハードウェアで検知したアラートへの対応 ・インシデントの初動対応~クローズまで対応 ・新しいサービスの情報発信 |
運用監視 | ・24時間365日体制 ・サーバーやデータセンターのパフォーマンス監視 |
バックアップ管理 | ・データの復元や復旧 ・データの自動バックアップ |
コスト最適化 | ・AWSの利用状況に応じて使用方法を提案 |
ロギング | ・システムやサーバーのログ情報を集約 |
サービスデリバリ | ・サービスの品質維持や安定提供 |
パッチ適用 | ・ソフトウェアの修正・更新 |
アクセス管理 | ・ActiveDirectoryによるアクセスの管理 |
セキュリティ管理 | ・機密情報全般の保護 ・サイバー攻撃対策 |
AMS アドバンスド運用プラン
AMS アドバンスド運用プランは、サイバー攻撃や内部間での不正へ対策の強化を施したプランです。サービスプロビジョニングやアカウント管理などを行い、データの閲覧が可能なユーザーを限定します。管理内容は基本のプランに含まれるすべての要素を網羅した上で、以下6つの内容が追加されます。
表:AMS アドバンスド運用プランだけのサービス内容
サービスの種類 | サービスの種類 内容 |
ランディングゾーンとアカウント運用 | ・多要素認証 ・アカウント情報の管理 ・ワークロード(作業負荷)の事前プロビジョニング |
配布・変更管理 | ・変更作業の実施 ・サービスの事前プロビジョニング |
ITSMの統合運用 | ・ユーザーの利用しているITSMとの統合 |
AWSのマネージドサービスを活用するメリット
AWSのマネージドサービスを活用するメリットは、以下の4点です。
● 高度なセキュリティレベル
● 低コストで利用できる
● BCP強化を図れる
● 従業員の業務負担を軽減できる
高度なセキュリティレベル
AWSのマネージドサービスを活用するメリットは、高度なセキュリティレベルにあります。
150超えのセキュリティ対策を講じ、サイバー攻撃や不正アクセスのリスクを大幅に軽減しています。
アクセス管理によってデータを閲覧できるユーザーは制限されており、内部での不正が起きる心配は限りなくゼロに近いです。
データに関しても保存された場合に暗号化されるため、データの内容の識別はかなり困難と言えます。
仮に不正にアクセスが生じたとしても、サーバー内は24時間365日体制で監視されているため、迅速な対応が期待できるでしょう。AWSのマネージドサービスは第三者機関からも認められているため、初めて利用する方でも安心して利用できるでしょう。
低コストで利用できる
比較的に安価なコストで利用が可能なのも、AWSのマネージドサービスを活用するメリットの一つとしてあります。AWSのマネージドサービスは、管理の業務をすべて一任できるフルマネージドサービスです。工数において掛かる管理業務を一括託すことができるため、管理担当者に掛かる負担を削減することが可能です。
さらに、サービス提供をクラウド内で行うため、ソフトウェアのインストールが一切必要ありません。月額費用の他に追加費用等は掛からず、一定の価格でサーバーの管理を一任できます。
BCP強化を図れる
AWSのマネージドサービスでは二次被害を想定し、サーバー上のデータを自動バックアップ機能が備わっています。
仮にサーバーが自然災害による害を被ったとしても、迅速な対応によりデータ復旧が望めます。利益損失をできる限り抑えられるでしょう。
AWSのマネージドサービスを利用することによりBCPの強化ができ、顧客や取引先へ安心感を与えられます。
従業員の業務負担を軽減できる
AWSのマネージドサービスを利用すると、システム管理者への業務負担が減少します。サーバーの管理は、ネットワーク機器・ストレージ・回線など、多くの設備や機器の状態管理が要求されます。状況次第では、データセンターの稼働状況も確認が必須となります。
また、サーバーに障害が生じた場合は、自社での対応が必要となってきます。修復が完了するまで多くの時間を必要とし、業務に多大な支障が発生してしまいます。
さらに、システム管理者はサーバーの管理業務と並行しつつ、自社のシステム・アプリケーションの管理を行わなくてはいけません。多くの業務を限られた時間内でこなさないといけず、大きな負担を負うことになります。
ですが、AWSのマネージドサービスを活用すれば、サーバー管理の全体を任せることができます。サーバー障害が発生したとして自社での対応は不要です。システム管理者はその他の作業に取り組むことができるため、健康リスク・残業時間の削減ができます。
まとめ
AWSのマネージドサービスを利用した場合、メリットを多く望めます。
サーバー管理を一任できるフルマネージドサービスを提供しており、自社で対応が必要な内容を最小限に抑えることができます。仮にサーバー障害が生じした場合も、自社での対応が不要です。システム管理者へ掛かる業務負担の軽減、そしてコスト削減が可能です。また、情報漏洩の恐れを低減できる点も魅力の一つと言えます。24時間体制での監視、且つデータの暗号化による、高いセキュリティレベルを誇ります。
マネージドサービスの利用に関してお悩み方は、AWSのマネージドサービスをご検討してみてはいかがでしょうか