サイバーセキュリティはなぜ必要?注目の背景や実施すべき対策を解説

サイバーセキュリティとは、インターネットなどの電子サービス利用に伴うセキュリティを扱う分野ですが、近年はその見直しや強化を促す声が高まっています。この記事では、サイバーセキュリティが強く求められている背景や、有効な対策方法を解説します。

■サイバーセキュリティが注目される背景

サイバーセキュリティが求められる背景として挙げられるのが、DXの推進です。デジタルツールの活用を促進するDXは、業務の多大な生産性向上やコスト削減に貢献する反面、業務のデジタル化によって、サイバー攻撃を受ける機会は増えてしまうこととなります。業務環境の変化に応じた、最適なセキュリティ対策の整備が必要というわけです。

また、DXの普及に伴いサイバー攻撃の頻度や種類も多様化しています。世界はもちろん、日本においても増加傾向が見られ、特に企業を狙った攻撃が増えていることから、早急な対策が必要です。

サイバー攻撃を受けた場合、事業の継続が困難なほどの金銭的な被害を被ったり、深刻なブランド毀損に発展したりする可能性もあるため、攻撃を未然に防ぐ、あるいは被害を最小限に抑える工夫が求められます。

日常に潜むサイバーセキュリティリスク

サイバーセキュリティのリスクは、具体的にどのようなところから訪れるのでしょうか。代表的な例としては、

  • 不審なメール・添付ファイルの開封
  • セキュリティ対策が最新化されていないOSやソフトの利用
  • フリーWi-Fiの使用、偽のWi-Fiスポット
  • メールの誤送信
  • その他ヒューマンエラー

が挙げられます。特によくあるのが、不審なメールを開封してしまう、あるいはそれに添付されたファイルを開封してしまうケースです。どれだけ注意を払っていても、巧妙に偽装されたメールでうっかり展開してしまう事例は後を経ちません。

OSやソフトの脆弱性を利用したサイバー攻撃や不正アクセスによる、情報漏えい、データの改ざん・消去・暗号化などから被害が拡がるケースもあります。

また、セキュリティ対策が施されていないフリーWi-Fiの使用や、持ち出した社用PCやスマホの紛失・盗難被害といったヒューマンエラーも、深刻なインシデントに発展します。

有効なサイバーセキュリティ対策とは

サイバーセキュリティは包括的な対策を実施する必要がありますが、最低限行うべき施策としては、

  • 端末機器のOS、ソフトの最新化
  • セキュリティソフトの活用
  • メール利用の撤廃・縮小
  • 社内研修の実施

が挙げられます。大半の脅威はアンチウイルスソフトなどを活用することで回避できるので、絶対に取り組むべき施策です。また、攻撃の糸口となりやすいメールの利用も最小限に抑え、社内SNSなどを活用してコミュニケーションに伴うリスクを回避しましょう。

ヒューマンエラーを回避する上では、丁寧な社内研修やルールの策定も欠かせません。

マルチクラウド導入のすすめ

業務上で単一のクラウド利用を行なっている場合、業務のパフォーマンスはそのクラウドの対策状況に依存するため、ベンダーが攻撃を受けると重大な損失を被る恐れがあります。

このような事態を回避する上で有効なのが、マルチクラウドです。複数のクラウドサービスを業務ごとに使い分けることで、一つのクラウドサービスが何らかの都合で使えなくなっても、別のクラウドサービスが生きていれば業務継続性を保つことができます。

大規模な業務環境整備を進める場合、マルチクラウドの実装も検討してみましょう。